医師の年齢や年収についての考察
2016/03/14

今回のコラムでは医師の年齢や年収について少し考えてみたい。
まず、医師の年齢であるが一番若い医師(研修医)の年齢は24歳。
高校卒業と同時に大学医学部(や医科大学)に現役で入学=18歳、そして医学部での6年を順調にクリアし卒業認定を得て医師国家試験(2月半ば)に合格(3月末)、医籍登録、そして晴れて初期研修医に(4月)、これが現在の日本における医師への最短ルートで24歳である。
一方、年齢のupper sideは元気で意欲があれば90歳を超えてなお現役で活躍している医師もおられるので上限はどんどん伸びている。
今や80歳以上のベテラン医師も珍しくはない時代である。
定年制のある医療機関や医療法人は多いが、医師側が心身ともに元気で医師自身が働く事を希望し、且つ病院側からも必要とされている状況であれば、嘱託契約に移行したりして(多少の雇用条件変更などはあるかもしれないが)、勤務を継続する事が可能である。
医師には事実上年齢による一斉リタイア(退職)というものが無いといっても良いかもしれない。
医師は自分の引退時期や引き際を自分で決める事ができる稀有な恵まれた立場とも言える。
一般企業で働く人(サラリーマン)が定年後の再就職先を探す場合は相当の年収ダウンを受け入れないとなかなか働く場所を確保する事すら難しいケースが多いが、医師の場合は70代でも80代でも、あまり年齢に関係無く一般人が羨む程の高年俸を稼ぐ事が可能である。
その分、医師になる為に、多くの投資(時間もお金も)や入学偏差値で最難関の医学部へ入学すると共に医師国家試験を突破するだけの知的能力(学力)も必要で、更には医師になってからも日々勉強、研鑽が必要で、且つ、実労働時間が長く、休みも少ないなど心身ともに大変な職業である。
医師は医学部の入学偏差値から見れば知的職業の筆頭格と言えるが、身体を壊して医師としての勤務を続けられなくなると途端にこれまでの高収入を維持する事が困難になってしまう。
医師として長く働く為に必要な能力、それは何より健康でタフである事、これが必要条件のひとつと言えるだろう。
医師は総じて元々の収入が多く生活水準(固定費負担)も相応に高い人が多い為、それが無くなった時のインパクトというかマイナスの振れ幅が非常に大きくなってしまう場合が多い。
年収300万円の人が年収100万円にダウンしても生活レベルを落とすなりして何とかやっていけるかもしれないが、年収2,000万円の医師が年収100万円にダウンするととても生活する事はできないだろう。
ちなみに所得補償保険(収入保障保険とか就業不能保険とか)というものがあるので関心のある医師の方は調べてみて欲しい。
医師の可処分所得を増やす方法とは?
【収入を増やす】
①勤務医としての給与収入を増やす。
②複数の病院からのアルバイト収入を増やす。
これが手っ取り早いが、その分、自由な時間が減る事になり、身体的にもハードになる。
そして稼ぎが多くなれば有無を言わさず天引きされるもの(所得税、住民税、社会保険料など)も多額になる(そうは言っても額面が増えれば、少なくとも手取りは増える)。
③優秀な税理士の力を借りて確定申告で払い過ぎた税金の還付を受ける。
④医師としての給与以外の収入を得る方法を構築する。
【支出を減らす】
見栄の為に高い家を買わない、高いクルマを買わない、子供を学費の高い私立一貫校ではなく公立進学校に通わせる・・・、これらの固定費支出をコントロールする事ができれば可処分所得は増えるが、人生の彩りや面白み、楽しみは少なくなってしまうかもしれない。何に重きを置くかの価値観は人それぞれであるので一概に何が正解という事は無い。
なかなか悩ましい問題だ。
という事で年間収入が多くなると医師は(医師に限らず誰でもだが)無駄な税金を減らす(節税)方法はないものかという様々な考えが頭をよぎる事になる。
自分のクリニックを開業する? でも開業には多額の資金が必要だなあとか、
医局を出て高い年俸を払ってくれる民間病院に転職する? でも医局を辞めるのは勇気がいるしなあとか、
医者としての仕事を続けながら投資収入(不動産や金融資産から)を得られないか?
何か医師免許を活用したビジネスを展開できないか?
でも医者として働く以外にビジネス経験なんて無いし、そもそもそんな事を真剣に検討する暇もないなあとか。
副業などで余計な心配事が増え過ぎて医師としての仕事(本来尽くすべき責務)が疎かになっては元も子もない。
という事で大多数の医師は日々、目の前の患者やこなさなければならない仕事に向き合っていくのだが、その平凡な日々(と本人は感じているかもしれないが)、それが実は失って初めてとても得難く素晴らしいものだったと気付くという事もあるかもしれない。
行くべき場所、やるべき仕事があり、そこで待ってくれている人たちがいるという事は、それ自体がとても価値がある事だと思う。
今回は取り留めもなく思いつくままに書き連ねたが、また、今後も機会を見つけて医師の関心事のひとつである年収や年齢といったトピックを取り上げて行きたい。
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