医師転職エージェントの失敗しない選び方。ポイントと注意点、医師人材紹介会社比較

2021/12/14

医師が転職する際にエージェントを使った方が良い場合とその理由

医師専門の転職エージェントを活用する理由

医師が現職場の病院を退職して別の病院に転職したいと思った時、何から始めたら良いだろうか?

医師が転職先を探す手段としては、「知人や先輩医師からの紹介」が以前も今も主流のひとつだが、最近では、それに拮抗する形で、「医師転職エージェント」、「医師求人サイト」を利用する医師が増えている。一方で、採用側の医療機関も、転職エージェント(医師紹介会社)からの紹介を医師採用ルートのひとつとして重視する病院やクリニックが増加傾向だ。

大学医局の派遣医師の場合は、医局長に相談(教授に相談)して別の関連病院への異動を願い出るか、それが叶わない場合は医局を辞めて自分で転職活動を始めるケースが多いだろうか。
医局に属していない医師は、自分で就職先を探すか医師転職エージェントに頼るという事になるだろう。

医局を離れた医師が転職先(自分に合った働きやすい医療機関)を探す必要に迫られた時、そんな時にうまく活用すれば大きな力になってくれるのが医師転職エージェント(医師紹介会社)だ。
医師転職エージェントとは医師の転職支援を専門に行う医師特化型の人材紹介会社で、単にエージェントやコンサルタントと呼ばれることもある。今回のコラムでは、医師が転職する際に医師転職エージェントを使った方が良い(と思われる)理由をご紹介したい。

◆転職活動の負担を軽減できる

転職中の医師

医師転職エージェントを利用する最大のメリットは、「転職活動の負担を軽減できる」ことだろう。

担当エージェントが様々なサポートをしてくれるので、転職先探しを一から独力で進める必要はなく、うまく活用すれば転職活動の負担をかなり軽減することが可能だ。特に経験豊富なエージェント(コンサルタント)に担当してもらえれば大きな力になってくれるだろう。

気になる病院が医師を募集しているかどうか(医師求人の有無)の確認から始まり、医師を募集している場合は、応募する以前に勤務条件の確認、更には応募の段取りや病院側との条件交渉、面接日程の調整、履歴書作成のサポートなど転職活動の一部を担ってもらえるだけでも、医師の負担はかなり軽減されることだろう。

◆医師のキャリアプラン・ライフプランに合った転職先探しの手助けをしてくれる

医師のキャリアプラン

「自分に合う医療機関を選ぶ事」が医師の転職成功の最重要ポイントのひとつと思われるが、

医師と医療機関のミスマッチを防ぐためには、医師自身が「自分に合う病院」をしっかりと見極める目を持つ事が不可欠で、その手助けをしてくれるのが医師転職エージェントだ。

医師が自分自身を見つめ直す良い機会でもある転職活動において、これまでの医師としてのキャリアの棚卸しやキャリアカウンセリングなど(それほど大仰でなくても)気軽に相談できる第三者として信頼できるエージェントからは様々なサポートが期待できるのだ。

◆転職活動の主役はあくまでも医師

転職活動中の医師

そもそも論として、医師が主体的に転職活動を進めることは必要不可欠なのだが、多くの医師の日常は多忙だ。

仕事をしながら医師が自力で医師求人の有無や病院の情報をひとつひとつ確認していくことは非効率だ。「自分に合う病院を選ぶ」のは大変手間と時間の掛かる作業なのだ。

そんな忙しい医師の為に、転職活動の一部を担って(無料で)動いてくれるのが医師転職エージェントだ。

病院やクリニックの医師求人情報の収集や調査能力に長けた医師転職エージェントを上手に味方に付けることができれば、キャリアプランに合わせた医師求人案件を探してきてくれるだろう。
転職エージェントを上手に活用するポイントは、自分の希望する勤務条件、キャリアプラン、要望を転職エージェントに明確に伝えることが重要だ。
そうすれば、彼ら彼女ら医師転職エージェントが、あなたに代わって病院との折衝や調整を図ってくれる。
医師転職エージェントが動きやすいように、あなたの要望を明確に伝えること、それこそが転職活動をスムーズに進める上でとても大切なポイントになるだろう。

◆負担は少なく秘密裏に転職先が探せる

医師転職エージェントをうまく活用すれば医師であるあなたは転職活動に掛かる時間的な負担をかなり軽減できる。そして医師転職エージェントの利用には料金は掛からない(一切無料)。なぜ無料なのか、これは日本の職業紹介は、求職者(医師であるあなた)から費用を徴収する事を法律で禁じているからだ。もちろん転職エージェントはれっきとしたビジネス(有料職業紹介事業)で厚生労働大臣許可の免許が必要でありボランティアではないので、医師の採用が決まった場合、成功報酬が求人元(病院やクリニックなど)から支払われるという仕組みになっているので、医師は安心して利用してOKだ。

そして、「秘密裏」に転職先探しを進められるのもメリットだろう。自分で医師求人を探す場合は、求人元に匿名で問い合わせても、残念ながら欲しい情報を的確に得る事は難しい可能性が高い。そんな時に転職エージェントは大きな力になってくれるだろう。興味がある病院名を伝えれば、医師転職エージェントがその病院の情報を調査し、必要に応じて病院側と直接接触して必要な情報を入手してきてくれるのだ。 

医師であるあなたは「無料」で「秘密裏」に、そして何より貴重な時間を大幅にセーブできるという訳だ。

◆希望条件で待遇面の交渉をしてもらえる

給与支給明細書

名前を名乗らずに匿名で医療機関に直接問い合わせをしても具体的な採用条件を聞き出す事は難しい。秘密厳守を徹底している医師転職エージェントを活用すれば希望条件を基に秘密裏に待遇面の条件交渉をしてもらえるだろう。

◆現職場からの退職や医局からの退局をスムーズに進める為のアドバイス

実績があり経験豊富なエージェントは医師転職に関する多くのノウハウを持っている。そんな信頼できるエージェントに出会えれば、現職場からのスムーズな退職や大学医局を円満に退局するアドバイスをもらう事もできるだろう。場合によっては、今は転職をせずに、しばらく医局に留まった方が良いというアドバイスもあるかもしれない。医局を辞める場合は、できる限り円満な退局を目指して、十分に準備期間を取る事も必要だ。医局とのケンカ別れは避けた方が良いのは言うまでも無い。

◆非公開求人を紹介してもらえる

転職サイトに掲載されている求人は実際の医師求人の一部である。

実際にはサイトに掲載されていない(掲載不可の非公開)医師求人は多い。

そんな非公開の求人を医師が独自に探す事は不可能ではないが、病院の情報を収集して求人条件を比較するなど大変な労力を要し、貴重な時間を浪費する事になりかねない。医師転職エージェントをうまく活用すれば非公開求人を優先的に紹介してもらえる事も見逃せないメリットだ。

◆面談・面接も状況に応じて同行サポートがある

面談・面接

◆入職後もフォローしてもらえる

入職後に悩みがあれば担当エージェントに早めに相談してみるのも良い方法だ。何か問題解決の糸口が見付かるかもしれない。多くのエージェントは医師への不要不急の連絡(特に電話)は控えるようにしているが(忙しい医師への配慮とご理解いただきたい)、エージェントからの不定期の連絡や、医師側からも近況を知らせてもらえるような良い関係性はエージェントとしては嬉しいものだ。困った事や悩みがあれば医師の方からもエージェントに連絡を入れてみるとサポート可能な事であれば直ぐに動いてくれるだろう。

医師転職エージェント・医師転職サイトの選び方のポイントと注意点

医師転職サイト
では、数ある医師転職エージェント・医師転職サイトの中からどれを選んで登録したら良いのだろうか?
Webで調べると様々な医師求人サイトのランキング情報やたくさんのエージェントサイトがあり、どのエージェントを利用したら良いのか判断がつきづらいこともあるだろう。
ここでは、医師転職サイト比較、エージェントの選び方のポイントと注意点を確認していこう。

◆医師専門の転職エージェントかどうか

医師の転職には、医師専門の転職エージェントを活用する事を強くお奨めしたい。

その理由は、あらゆる職種を扱うエージェントよりも、深く医師の転職サポートに特化したエージェントの方が医師の転職を成功に導いてくれる可能性が高まるからだ。

◆担当者が実績のあるエージェントかどうか

知識、経験、実績があり、医療機関との太いパイプと交渉力のある医師専門の転職エージェントに転職サポートを依頼するのがおススメだ。
情報収集能力や人脈、そして何より人として信頼できるかどうかは重要だ。

転職エージェントの世界も厳しい競争に晒されており、医師紹介会社の社員は離職率が高い傾向にある。

求人案件の単なるデータマッチングではうまくいかない医師の転職において長年継続して活躍しているエージェントかどうかは重要な選択ポイントのひとつに挙げられるだろう。

◆医師求人数の取り扱いが多いサイトかどうか

一般論としては医師求人の掲載案件数が少ないサイトは避けた方が良いだろう。医師求人数を一定程度以上は公開しているサイトの方が紹介してもらえる医療機関数が多く、選択肢が広がる可能性が高い。サイトに掲載している医師求人の案件数もサイトを選ぶ上でひとつの目安になるだろう。

また、医師転職エージェントと言っても、エリア限定のエージェント(首都圏のみ、関西地区のみ、東海地区のみ、九州ちくのみなど)もあれば、全国対応可能なエージェントもあり様々だ。ケースバイケースで使い分けたら良いだろう。

◆エージェントサービス内容が満足いくものかどうか

医師転職エージェントの中にはしつこく電話攻勢を掛けるところがあるという話を医師から聞く事がある。仕事中やプライベートタイムに時間を取られ辟易したという話であった。

電話連絡を好む人もいれば、電話は嫌だという人もいる、人それぞれ、色々だろう。連絡手段が多様化しているので、LINE、ショートメール、eメール、電話など連絡手段の希望は医師側から早い段階で転職エージェントに伝えておいた方が良いだろう。長くなりそうな内容の電話の場合は、あらかじめ時間を指定しておくとお互いにスムーズだ。

また、対応スピードと丁寧さ、適度な距離感など、転職エージェントとの相性もあるので、サービス内容や対応に満足できない場合は、遠慮なく別のエージェントに切り替えよう。

◆並行して自分でも転職活動を進める

信頼できる転職エージェントであっても任せきりは禁物。エージェントを2~3社併用しつつ、自分でも転職先探しを並行して行う事をおススメしたい。自分の転職先を探すのだから主役はあくまで医師であるあなた自身。最終的に転職先がエージェントからの紹介先になるか、自分の伝手(先輩からの紹介など)で探した医療機関になるかは、「自分に合う病院」がどこなのかで最終的に決断すれば良いだろう。

医師転職エージェント・医師人材紹介会社比較

医師転職エージェントや医師人材紹介会社の選び方で悩んでいる医師は、転職前に自分の希望条件(キャリアプラン、仕事内容、勤務条件、年収など給与)を明確にしておこう。
自分に合った医師転職エージェントと出会えれば、転職活動はスムーズに進みやすくなるだろう。

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2021年12月時点医師転職コンシェルジュA社(業界大手)B社
公開求人数(掲載数)3,939件30,000件以上100件未満
対応エリア全国対応全国対応地域限定
担当エージェントの数(社員数)少ない多い少ない
担当エージェントの特徴経験豊富(業界経験17年)、全科目対応、オーダーメイドで個々の医師に寄り添った柔軟な転職サポートが特徴良くも悪くも会社員気質。組織化・マニュアル化されているので安定感のあるサービス提供が特徴地域特化の為、地元医療機関と太いパイプを持つエージェントによる転職サポートが特徴
弱み・デメリットエージェント数が少ないため、優先的に動いてもらうには医師側からも積極的に要望を伝える必要あり。エージェントの質に偏りがあり、担当者によって当たり外れのリスクあり。サービス対象エリアが限られる。
強み・メリット全国対応。柔軟な対応ときめ細かいオーダーメイド的な転職サポートが期待できる。全国対応、豊富な情報量。一定レベル以上の対応が期待できる。サービス対象エリアの医療機関との太いパイプにより詳細な情報提供が期待できる。
医師転職エージェント・医師人材紹介会社比較

後悔しない医師転職エージェント選び、転職先選びの失敗事例

失敗しない医師転職

医師転職サイト利用の失敗事例から学ぶ!失敗しないためのポイントとは?

転職を後悔しないためにも下記のような失敗事例に学び、
転職前に自分の希望を明確にして、担当エージェントに要望を伝えておこう。

【転職した医師が後悔していることや失敗事例】

◆キャリアプランとミスマッチの医療機関を紹介された

◆頻繁にエージェントから電話攻勢があり辟易した

◆勤務開始後に想定外の業務内容を強要された

◆転職した病院の経営状態が悪い事実が入職後に判明、医師の離職率が高い病院で後悔

◆仕事内容と労働環境の確認が不十分だった

◆子育て環境の確認が不十分だった

◆宿日直やオンコール体制や回数、当直明けの診療体制、時間外手当の有無、産前産後休暇や育児休暇・介護休暇の有無、医師自身とこどもの体調不良時のサポート体制などの確認が不十分なまま入職してしまった。

◆定年年齢・退職金・定年後の再雇用制度をよく確認しなかった

医師が転職を成功させるには?
医師からエージェントに伝えた方が良いこと

◆これまでの職歴、医師としてのキャリアの棚卸し(自己分析)

◆希望するキャリアプラン・将来のビジョンやライフプラン

◆家族構成・家族の状況(転居の際は帯同家族の情報)

◆希望する働き方(具体的な仕事内容、症例、勤務日数、オンオフ、当直、オンコールの有無など)

◆自己分析における自分らしい働き方

◆希望年収・勤務条件などの待遇

◆必要な設備や医療機器

◆医療機関・病院までの交通アクセス(通勤時間、通勤手段、車通勤の可否)

◆転職時期・スケジュール

最後に、「転職に成功した医師に見られる共通点」を挙げておこう。 

・自分自身の希望や目的をエージェントに優先順位と共に明確に伝えていた医師が多い
・複数の求人案件を比較検討した医師が多い
・エージェントを上手に味方に付け、客観的情報やアドバイスを得られた医師が多い

医師転職コンシェルジュはあなたの転職を成功に導く医師専門の転職エージェントサービス

医師転職コンシェルジュの医師転職エージェント
  1. 秘密裏の転職支援
  2. 医局からの転職支援
  3. 医師に寄り添うオーダーメイド転職サポート
  4. 入職後の真心込めたフォロー・サポート
  5. 常勤だけでなく非常勤アルバイトのご紹介先も豊富
  6. 非公開求人の中から条件の合う医療機関を紹介
  7. 実績豊富な医師転職コンシェルジュの代表エージェントが直接サポート

医師転職エージェントサービスに関するよくある質問

Q.全国どこでも対応していただけるのでしょうか?

A.はい。全国どこのエリアでも転職サポートが可能です。まずは転職理由や転職先に求める条件等を聞かせて頂き、年収・勤務条件等希望の条件に合う医療機関への転職を支援させて頂きます。

Q.転職理由が人間関係です。次の転職先で人間関係を上手くいくようにできるでしょうか?

A. 新しい職場でも、第一印象はとても大切です。医師としての威厳よりも「人としての誠実さ」に人は親しみと信頼感を感じるものです。ですので新しい職場で出会う人々にはご自分から「これからこちらで勤務する事になりました医師(○○医)の○○です、色々とお世話になりますがよろしくお願いします。」といった感じでご挨拶されては如何でしょうか。それだけの事で周囲の人々の先生を見る目は好意的なものになるはずです。 

Q.転職活動は全てお任せでも大丈夫でしょうか?

A. 転職に関する医師の面倒な作業を代行し、候補先病院を厳選して探し出し、条件交渉から面接までをお膳立てして、さらには雇用契約から入職後のフォロー、医師が新しい職場で安心して働けるような環境整備を病院側と調整します。基本的には面接へも同行しますので初めての医師も安心してお任せいただけます。そういう意味では転職活動の大部分をお任せいただく事は可能です。

Q.他の医師転職エージェントと並行して依頼させて頂いても大丈夫でしょうか?

A. はい、エージェントもそれぞれ得意、不得意がありますので、2~3社を並行して利用して、担当エージェントとの相性や求人案件によって、最終的にその中からメインとなるエージェントを絞り込み、転職先を決めていく事をおススメします。

Q.希望する条件で条件交渉してくれるとのことですが、全て条件を満たすことはできるのでしょうか?

A.全ての希望条件を満たせるかどうか、まずはご希望をお知らせください。希望条件を全て満たすのが難しい場合は、希望条件に優先順位を付けて病院側と交渉をしていく事になります。

Q.転職後のサポートとは具体的にどのようなサポートをしていただけるのでしょうか?

A. 入職後に悩みがあれば、いつでもご相談をお受けします。何か問題解決の糸口が見付かるかもしれません。基本的にご入職後は医師への不要不急の連絡(特に電話)は差し控えるようにしていますが(忙しい医師への配慮とご理解ください)、エージェント側からは不定期にご連絡したり、医師側からも近況をお知らせいただけるような良い関係性はエージェントとしても嬉しいものです。困った事や悩みがあれば医師の方から遠慮なくご連絡ください。サポート可能な事であれば直ぐに対応致します。

著者:三木正孝


医師転職コンシェルジュ代表。医師の方が自分らしい働き方、ライフスタイルを過ごす事が出来る様な転職支援を行う医師転職コンシェルジュを運営しております。医療業界や医師転職に関する情報に独自の意見も加えて発信していきます。どうぞよろしくお願いいたします。

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