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2020/09/15
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多忙な医師の中には履歴書の作成を面倒な作業と感じている人がいるかもしれません。
しかし、医師の転職活動(就職活動)において履歴書は、とても重要です。
医師の転職用の履歴書(職務経歴書)に決まった形式や書式はありませんが、履歴書の内容をざっと一覧するだけで、病院が期待する業務を行うに足る能力と経験を持つ医師であることを示す情報をしっかりと抜け漏れなく記載することが医師転職用の履歴書作成の重要ポイントです。
多忙な医師があまり時間と労力を掛けずに、それでいて完成度の高い履歴書を簡単に作成できる方法を記事にまとめています。
また、当サイトから無料でダウンロードしてすぐに使える医師専用履歴書のテンプレートもご用意しましたのでご活用ください。
それでは、書類選考や面接で損をしない(マイナス評価を受けない)ための医師のための履歴書の書き方を紹介します。
昨今の医師転職(病院の採用面接)の現場では、パソコン(Excel、Word、PDFなど)で作成した履歴書を提出することが一般的になっています。
しばしば「履歴書は手書きの方が良いですか?」と相談を受けますが、ほとんどの場合、パソコン作成の履歴書で必要十分です。
手書きでないからという理由でマイナス評価を受ける事はまず無いと考えてよいでしょう。
パソコンデータでしっかりとした履歴書を作成しておけば、日付や内容をアップデートするだけで簡単に複数の応募先病院に提出する事ができ、採用選考や面接設定がスムースに進みます。
医師専用の履歴書テンプレートをご用意していますのでダウンロードしてご活用ください。
【履歴書テンプレートのダウンロードはこちら】
「手書き履歴書でアピールしたい」、「字が綺麗な特長をPRできるので手書きにしたい」といった手書き履歴書にこだわりを持つ医師は、もちろん手書き履歴書で全く問題はありません(好印象を与えられると思います)。
しかし、応募先ごとに1枚1枚手書きで履歴書を作成するのは手間暇が掛かり、多忙な医師には大変です。
履歴書の提出を求められたら、日にちを置かずに出来る限り迅速に提出した方が病院の採用担当者の心象が良くなり、院長や理事長へ話を持っていく際や選考にもプラスの作用を及ぼしてくれるでしょう。
そういう観点からもパソコンで効率的に履歴書を作成する事をおススメします。
顔写真の履歴書への貼付は必須とお考えください。写真の無い履歴書でも面接を受け入れてくれる病院(医療機関)はありますが、写真無し履歴書に対する印象は総じて良くありません。
(他の業界では写真無しの履歴書を提出した時点でまず書類選考を通過できないでしょう。)
履歴書はとても重要な書類です。
写真が無いだけで「重要書類を軽く扱う人=いい加減な医師かも?」とのマイナス評価から選考が始まってしまい損をします。
完璧な写真(100点)でなくても構いません。80点の写真で充分ですが、たとえ自撮り画像(50点)であっても(自撮り画像はあまりおススメしませんが・・・)、写真を貼らない(0点)よりは良いので履歴書には必ず写真を貼付しましょう。
書類選考上の採否にあまり影響しませんが、趣味を記載しておくと面接時に場を和ませてくれる効果が期待できます。
初対面同士の面接の場はお互いに緊張するもの。
そんな時に趣味欄が話題の糸口になる事がよくあります。
理事長や院長と共通の趣味で話が弾んだという面接事例はたくさんあります。
病院の内情、仕事や待遇など本音が飛び出しホントのところが見えてくるかもしれません。
病院側が確認したいのは通常業務に支障が無い健康状態かというポイントです。
採用担当者はこの欄を見て、採用予定の医師が問題なく業務を遂行できるかどうかを確認します。そのため、医師としての通常業務に支障がない持病の場合は「良好」と書いてOKです。
ただし、うつ病などメンタルヘルスを含め業務に支障をきたす恐れがある持病を持つ場合は告知義務違反や他の経歴も含め詐称とならないように正直に記載した方が良いでしょう。
できれば履歴書に「医籍登録番号」も記載しましょう。
病院側は応募者が本当に医師国家試験に合格し医師免許を取得している医師で間違いないか(ニセ医師ではないという)事実を確認します。
面接前の書類選考時に、履歴書に「医籍登録番号」の記載があると病院側の確認作業や面接設定がスムースになります。
資格欄には学会認定の資格を記載しましょう。
認定医、専門医、指導医などの資格があれば年俸や役職(手当を含め)の交渉で有利に作用するなど資格の有無は待遇に大きく影響します。
他の病院に応募した過去の履歴書をそのまま使い回したりしていませんか?
日付のアップデートは当然の事として、応募する病院に適合する志望動機をきちんと記載しましょう。
志望動機が応募先の病院の診療方針や取り組みと矛盾する内容になっていないか要確認です。
学会発表や研究論文の執筆などアピールしたいポイントに絞って代表的な実績を記載しましょう。
医師の世界ではどの大学の医学部卒業かが重視される傾向が強いですが、履歴書の学歴欄には敢えて高校卒業から記載することをおススメしています。その方が丁寧で安心感を与えます。出身地(地元はどこか)のイメージが付きやすいというメリットもありますし、
最近は大学名だけの評価のみならず、地頭力や人間性のバランスなど様々な判断基準として出身高校名を確認する求人元が増えています。
高校:〇〇県立〇〇高等学校(「高校」と省略しない)
大学:〇〇大学医学部医学科
職歴:病院名は医療法人名も省略せず、正式名称を正確に記載
「賞・罰」ともに特に無い場合は、「特に無し」と記載します。
「賞」については、アピールしたい受賞歴などがあれば記載しましょう。学会発表や研究論文、研究助成などでアピールしたいものはここに記載するか、業績欄に記載しても良いでしょう。
「罰」は、基本的には『刑事罰』を書く項目とされています。刑事罰とは、刑法犯罪で「有罪判決を受けて科された罰」のことです。懲役、禁固刑、罰金刑などが含まれます。
一方、車関連のスピード違反や駐車違反など(比較的軽い)交通違反は、『行政罰』に分類されているので、賞罰欄に書く必要はないとされています。
しかし、悪質・重大な交通事故(人身事故や酒気帯び運転など交通違反点数が4点以上のもの)や、傷害罪、公然わいせつ罪などの犯罪は告知義務があると考えられます。
以上、医師の方に特化した履歴書の書き方をご紹介しました。医師の転職においても一般の会社員の転職と同様に履歴書の内容は重要です。細かく丁寧に記載しておくことで病院側の印象を良くすることができます。
改めて、履歴書の項目ごとのポイントをまとめておきます。
著者:三木正孝
医師転職コンシェルジュ代表。医師の方が自分らしい働き方、ライフスタイルを過ごす事が出来る様な転職支援を行う医師転職コンシェルジュを運営しております。医療業界や医師転職に関する情報に独自の意見も加えて発信していきます。どうぞよろしくお願いいたします。
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