医師の科目別平均給与・平均年収 あなたの給与・年収は働きに見合う妥当なものか関心ありませんか?

あなたの働き、やりがいに応じた
医師として適正な給与・年収を得られていますか?

医師の平均年収を「診療科目別」や「都道府県別」で特集しているサイトが散見されるが、実際のところ、統計データに現れる数字と実際の医師の年収との間にはかなりの乖離があるケースが多い。

医師転職コンシェルジュでは「実際に転職をサポートさせていただく多くの医師たち」と「実際に医師を募集している多くの医療機関の事務局長」というリアルに実在する人たちの間で交わされる書面を通じてリアルな医師の給与事情に触れる機会が多くある。

従って、信頼性のあまり高くないデータよりも我々の保有している生の情報の方が信頼度は高く、転職を考える医師の方々には有益な情報になると考えている。

医師は常勤勤務+非常勤アルバイトを掛け持ちしているケースが多い

医師は常勤勤務+非常勤アルバイトを掛け持ちしているケースが多い

医師の中には常勤先の勤務に加えバイト先をいくつか掛け持ちするようなハードワーカーが少なくない為、合算すると年収2,000万円以上を稼ぐ医師は珍しくなく、中には3,000万円を超える高収入を得ている医師(勤務医)も実際にいるだろう。

基本給に加えて、常勤先でもバイト先でもインセンティブ(オンコール手当、救急対応、入院一件当たりの加算給など)が付加される事が多く、これら成果給も医師の年収には加算されるのである。

しかし、医師の実際の年収額(常勤先の給料+バイト先の給料の合計額)は確定申告などを任されている担当税理士や税務署でも無い限りは把握のしようが無いのが実情である。
(交渉材料に活用して欲しいと、源泉徴収票を実際に見せてくれる医師も稀にいるが・・・。)

我々が知り得るのは、常勤先が提示する「基本年俸(年収)」とアルバイト先が提示する「日給」、「時給」、「インセンティブ(変動給)」の相場のみである。

常勤先+バイト先の掛け持ち勤務は医師の世界では珍しくないが、これは一般企業のサラリーマンに置き換えて考えてみると相当に特殊な医師(医療)業界の勤務慣習である。
一般大手企業の殆どは副業(アルバイト)禁止である。医師の世界でも身分が公務員扱いとなる公立病院勤務の場合などは外勤(アルバイト)禁止という施設が多い。
しかし、それ以外の多くの病院勤務医は何らかのアルバイト(外来や当直、検査、読影、健診、嘱託産業医など)を掛け持ちしているのは全く珍しくない。むしろバイトを全くしていない医師の方が多いだろう。

医師のアルバイト需要がこれほど多いのには訳がある。

医師のアルバイト需要がこれほど多いのには訳がある

まず一つに医師不足により常勤医だけでは業務が回らない病院側事情がある。
そして次に、医師側も自分の自由時間や家族との時間を削ってでも稼がないとならない金銭的(経済的)事情がある。勤務医で多額の年収を稼いでいる人は概ね実労働時間がとても長く、休みもとても少ないのが実態だ。土曜も日曜も無く働いている医師も少なくない。

前置きが長くなったが、上述したように医師の年収とは医師の世界に特有の特殊事情が複雑に絡み合っているという大前提をご理解いただいた上で、(それでも知りたいという要望があるので)敢えて、診療科目別の平均年収を見ていきたい。

よくある「医師の平均年収」(ちなみに平成25年の勤務医の平均年収は1,072万円)というものは全ての年齢層の医師(勤務医)をひっくるめた「平均」の数字であって、他の職業と比較する際のひとつの目安にはなっても、個々人の医師にとってはあまり意味のない数字であろう事は以前にも述べた通り。

医師にとっては自分の懐具合を探られるのはあまり気分の良いものではないだろうし、大きなお世話でもある。
医師に限らず年収情報というものはセンシティブな個人情報の中でも人に知られたくない情報の最たるものに挙げられるかもしれない。

とは言え、転職を意識する医師にとっては自分の診療科目の年収が他の科目と比べて多いのか少ないのか、自分の年収が果たして働きに見合う妥当なものであるのか否かは関心のあるところであろう。という訳で以下に診療科目別の平均的な年収を示しておく。

医師(常勤医)の一般的な平均年収の目安(常勤勤務先での給与+賞与)

診療科目 募集年齢 提示年俸(年収)

診療科目 募集年齢 提示年俸(年収)

内科系

 

・総合内科
・呼吸器内科
・消化器内科
・循環器内科
・内分泌内科
・神経内科
・血液内科
・腎臓内科 など
後期研修医
30歳代
40歳代
50歳代
60歳代
部長職

1,000万円~2,000万円

※後期研修医で下限800万円~上限1,200万円くらい。

外科系 ・外科(一般外科)
・消化器外科
・整形外科
・脳神経外科
・呼吸器外科
・心臓血管外科
・形成外科
・泌尿器科
・産婦人科
・眼科
・耳鼻咽喉科
・小児外科 など
後期研修医
30歳代
40歳代
50歳代
60歳代
部長職
1,000万円~2,000万円

※後期研修医で下限800万円~上限1,200万円くらい。
その他 ・小児科
・皮膚科
・病理科
・リハビリテーション科
・人間ドック
・麻酔科
・ペイン
・救命救急
・放射線治療
・放射線読影 など

後期研修医
30歳代
40歳代
50歳代
60歳代
部長職
1,000万円~2,000万円

※後期研修医で下限800万円~上限1,200万円くらい。

如何だろうか。
別にふざけている訳ではないが、期待外れの内容だったとしたら申し訳ない。
しかし、実態として普通に勤務医をするのであれば収入はそこそこの高年収であり、しかも診療科での差は殆ど無いのである。
普通のまともな病院であれば国立、公立、公的、民間(市中病院)等、病院開設者の種別や地域による年収差は多少あるのは事実として、同じ病院内においては診療科による医師のベース年収(基本年俸)には殆ど差は無いのである。


考えてみれば当たり前の事で多くの医師には賛同してもらえると思うし、これから専門を決めようとしている若きドクターには診療科による基本年俸の差は殆ど無いのだという事でご安心いただき、どうかお金だけに執着せずに、興味や関心、自分の感性などで進むべき診療科を決めていただきたいと思う。実力と体力(これ重要)があれば医師は診療科目に関わらず当面はバイトの需要があり、稼ごうと思えば稼げる稀有な職業なのである。

しかし、診療科によって忙しさや業務内容、科の収益性は異なり、それによって成果給やインセンティブ、当直回数、オンコール手当などの違いが生じ、結果として診療科目の違いによる平均年収に多少の高低が出るのは事実である。しかし、それは働いた分が公平感を担保する程度に(まあ、或る程度は)反映されているに過ぎない。
そして、それらを加味した(信頼に足る)「診療科別の平均年収」といった統計データは弊社の知る限りは存在しない。

統計データとして存在する医師の年収については、
総務省統計局の「平成25年賃金構造基本統計調査」の中に医師(勤務医)の平均年収データがある。これは日本の労働者の給与実態を調べる統計調査で、「賃金センサス」と呼ばれるものであるが、厚生労働省が毎年実施しているものである。

性別、年齢別、施設規模別(大病院、一般病院、クリニックなど)の平均年収にご興味がある方は医師の平均給与・平均年収のページもご覧いただきたい。

すでに求人情報を探している医師の方は、診療科目別に求人情報を以下から探せますので、ご自身の診療科目の求人情報をご覧頂き、希望する年収や条件に合致する求人情報を探してみてはいかがでしょうか。

地域別の医師の平均給与・年収(診療科目別)

開業医の診療科目別の「収支差額」は年収ではない

医師は常勤勤務+非常勤アルバイトを掛け持ちしているケースが多い

開業医の収支データは厚労省から発表されており、その「収支差額」を「勤務医の年収」と単純比較して開業医は総じてものすごく稼いでいるというような、疲れた勤務医を短絡的な開業志向へとミスリードしかねない論調が散見されるが、開業医の収支差額は院長の年収を示す数字ではない事を下記に指摘しておこう。

    開業医(個人)の収支差額で賄わなければならない費用
    院長の報酬相当額(これが勤務医の給与に該当するだろう)
    医院・クリニックを建築する為に借入れた借金(元本)の返済
    減価償却費用
    建物・設備の老朽化に備えた建替や修繕のための準備金
    病気やけがにより休業した場合の所得補償のための積立費用や保険(休業した場合に収入は激減、誰も守ってはくれない)
    退職金の積立

といったものを収支差額から全て賄う必要があり、勤務医の「給与」と一律に論じるのはややナンセンスと言えるのではないだろうか。

全国の病院勤務医約12万人、開業医約8万人の平均年齢は、病院勤務医が40代前半、開業医は60歳を超えている。

平均年齢のブレを見ても勤務医の平均年収と開業医の収支差額を単純比較する事に無理がある事はご理解いただけるだろう。

また、開業医の収支差額は昨今、診療報酬の見直しの影響をもろに受けて年度により振れ幅が非常に大きくなるボラティリティ(volatility)の高いハイリスクハイリターンな性質を伴っている。経営が成り立たず廃業を余儀無くされた医院・クリニックが少なくないのも医師の皆さんは良くご存じだろう。

極端な高年俸(平均年俸)には理由がある。

ずば抜けて高い年俸や高い平均年収を示している診療科目は特殊事情が絡んでいる事が殆どである。例を挙げると下記のようなものがあるだろうか。

    フリーランスの麻酔科医(特定の常勤先を持たない。つまり勤務医ではない。)
    僻地(高い年俸を提示しないと医師に来てもらえない。)
    美容外科(自由診療)
    人工透析(高年俸を提示するのは主に透析専門病院や透析クリニック)

いずれも医師の需給バランスの変化により、その年収は大きく上下する。

実際の医師の年収は常勤先での給与の他、アルバイトをたくさん掛け持ちしている場合などは相当額がプラスされる為、稼ぎたい医師は条件の良いアルバイトを効率よく組み合わせる事で、年収を大幅に増やす事が可能である。
例えば1回5万円の当直アルバイトを週1回入れ、年間52回勤務する場合は、260万円が年収に上積みされる計算になる。
業務内容や時間帯によっては医師の時給は1万円~1.3万円のアルバイトも珍しくない為、体力のある医師ならばアルバイトでも相当の年収上積みが可能であり、医師不足の折、常勤医師の負担軽減の意味合いもあり、非常勤医師の活躍の場は多く、病院からも喜ばれるが、体力勝負と時間の拘束(切り売り)とのトレードオフとなる事はやむを得ないだろう。

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