東海エリアの医師転職マーケット

中京圏・東海エリアの医学部

愛知県エリア

愛知県

【愛知県の医学部】
名古屋大学(国立、1920年設置/略称は名大めいだい)
名古屋市立大学(公立、1948年設置/略称は名市大めいしだい、市大しだい)
愛知医科大学(私立、1971年設置/略称は愛知医大)
藤田医科大学(私立、1972年設置/略称は藤田、保健衛生、保衛大ほえいだい、衛生大など)

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岐阜県エリア

岐阜県

【岐阜県の医学部】
岐阜大学(国立、1950年設置/略称は岐大ぎだい、岐阜大)

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静岡県エリア

静岡県

【静岡県の医学部】
浜松医科大学(国立、1974年設置/略称は浜医大、浜医、医大)

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三重県エリア

三重県

【三重県の医学部】
三重大学(国立、1948年設置/略称は三重大)

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中京圏・東海エリアの医師転職マーケット※人口は2010年の統計

愛知県は大都市名古屋(人口226万人)を中心に周辺都市(豊田市42万人、一宮市38万人、豊橋市38万人、岡崎市37万人)も含め、人口、産業(自動車産業等)が集積しており、医学部も愛知県下だけで名大、名市大、愛知医大、藤田医科大学と4大学に設置されている。このエリアで最も歴史があり旧帝大でもある名大の影響力がやはり強く、愛知県下のみならず他県にも医師を派遣中の関連病院を保持している。都市部は名大、名市大を中心に大学医局の絡みがある病院が多く、診療科によっては外部からの医師の入職は難しい場合も存在する。しかしながら郊外に行くにつれ医師の求人ニーズは強くなっていく傾向が見られる。
静岡県は浜松医大が地元への医師の供給を担っているが、東西に長い地理的事情から医師の偏在が比較的強く見られるエリアとなっている。その為、西隣の愛知県や遠くは関西、関東の大学医局とも繋がりを持ち、医師の派遣を仰いでいる病院もある。最近の大学医局員の不足傾向から都市部の大学も遠方の関連病院への医師派遣余力が無くなり、派遣していた医師を引き上げる動きが見られたが、静岡県内の病院も医局員引き上げの影響をもろに受けたところは多く、医師求人ニーズは恒常的に強い。
岐阜県では医師の需給において、都市部と山間部の間で地域間格差が大きく見られる。即ち、県庁所在地で岐阜大学医学部のある岐阜市などに医師が集中しており、山間部の飛騨地方などでは深刻な医師不足が続いている。地域医療に意欲と興味のある医師が山間部や過疎地では強く求められている。
三重県も静岡県同様に南北に長い地理的事情が大きいエリアである。名古屋に近いエリア(県庁所在地の津市、四日市市など)は東海経済圏と言って差し支えないと思われるが、内陸部の奈良県境に近いエリア(伊賀上野市、名張市など)は経済的にも文化的にもむしろ関西地方により近い実情もあり医師の確保についても狭間に置かれている感がある。
三重大学からの派遣だけで医師を確保する事は困難な為、関西地方の大学医局や一般公募など門戸を広げて医師を募集している病院が多い。県南部の伊勢志摩地方や更に南の紀伊半島南部(尾鷲市)などでは基幹病院でさえも恒常的な医師不足に悩まされている。

中京圏・東海エリアの医師確保対策や医療行政

●各都県の医師数と全国平均との対比(全国平均237.8人/10万人対比)


医師数 人口10万対医師数 全国平均との対比
岐阜県 4,147人 201.2人 85%
静岡県 7,241人 193.9人 82%
愛知県 15,550人 209.4人 88%
三重県 3,783人 205.6人 86%

(source: 厚生労働省資料2012年12月31日現在を基にRAY Cruise Inc.が作成)

愛知県では病院勤務医の不足を重く受け止め、「医師不足を原因とした診療制限の調査」を県内の全病院(平成25年で325病院)に対して平成19年から毎年実施している。それによると比較的医師の充足傾向が見られる愛知県でも科目によっては医師不足による診療制限を行わざるを得ない病院が多く見られる。医師不足が顕著なのが産婦人科、小児科、精神科の順で、次に内科となっている。エリアとしては尾張西部、尾張北部、知多半島などで医師不足による診療制限を行わざるを得ない病院が多くなっている。
病院規模で見てみると、医師不足による診療への影響は、300~399床の病院で特に大きいものとなっている。
静岡県では、「ふじのくに地域医療支援センター」という組織を平成22年に立ち上げ、医師への支援事業を通じ医師不足対策を行っている。静岡県は東西に長い地理的特徴があり、東部支部(熱海、伊豆、沼津など)、中部支部(静岡、島田、焼津、藤枝)、西部支部(浜松など)に分け医師への研修(県内の複数病院が連携・横断的な専門医研修ネットワークプログラムの提供、指導医の確保支援、女性医師の復職支援)、医師リクルート(県外医大にいる静岡県出身者の確保、県内高等学校からの医学科進学の促進等)等の活動を行っている。
岐阜県では、「岐阜県医師育成・確保コンソーシアム」を通じて、若手医師の育成と県内定着を目指している。県内唯一の医師養成機関である岐阜大学医学部医学科では地域推薦枠を増やし、医学生修学資金受給と知事が指定する地域の医療機関で一定期間勤務する事で修学資金返還の免除が受けられる制度などを整えている。岐阜大のケースはこれらを条件に医師養成の増員が国から認められたものである。
三重県では、「おいないねっと三重」を通じて、医師不足対策を講じており、医師バンクや研修医に対する研修資金貸与制度を整えている。
例えば、三重県地域医療研修センターMETCHを紀南病院内に設置し僻地医療、地域医療の魅力を伝える取り組みを行っており、平成21年の設立以降3年間で全国から90名以上の研修医の受入実績がある。
また、バディホスピタルシステムという取組では医師不足地域の病院に対して、支援病院から医師を派遣することにより地域医療の確保を目指している。
実績としては伊勢赤十字病院→尾鷲総合病院、県立総合医療センター→上野総合市民病院、
市立四日市病院→名張市立病院といった具合である。

中京圏・東海エリアでの医師転職アドバイス

このエリアの医師の転職も大学医局の存在を無視しては依然難しい面がある。病院によっては関連の大学医局に配慮して、一般公募や医師紹介会社からの紹介で来た医師にも大学医局に形だけの入局(医局員となり医局費を払う)をお願いするようなケースも見られる。
その方が周囲との関係がうまくいくという事であろう。都市部周辺では内科系、外科系、マイナー科目とも専門特化した医師求人も見られるが、郊外、僻地へと行くに従って内科全般、外科全般といった総合診療、プライマリーケア重視の医師ニーズが強くなる。
候補先病院のエリア、範囲をあまり限定しすぎずに少し範囲を広げてみるのも良いかもしれない。

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